はじめての接木の作り方(切り接ぎ)08.03.31
私の接木作業のやり方を載せま〜す。
人に説明できるほど、たくさん作っている訳では無いし、成功率もボチボチです。
ただ、私もそうだったのですが、いろいろな方に教えて頂きました。
なので、今度は少しでもお役に立てればと思い載せてみました。

特に変わったことはしていませんので、
初めて接木に挑戦する人向けですよ!
写真とセットで載せますね。

出来るだけわかりやすく説明できれば良いのですが・・・。

追伸:接木の時期を過ぎてしまったので、台木が残ってなく、台木にみなした枝での説明です。
接木作業に必要な道具
・剪定バサミ
・ナイフ(カッター)
・接木テープ(ニューメデールがお勧め)
・ハサミ
・カルスメイト(切り口の保護)
・軍手
・アルコール綿(消毒)

下準備として、作業しやすい場所を確保する。
ニューメデールを2つに切り分けておく。(写真中央、銀の缶の上の透明なテープ)
テープ自体が太いので半分にして使用。
台木の準備と穂木の調達など。
基本は台木も穂木も調整したら、乾かないように、
手際良く接ぐことが大事です

左から、
接木テープ
穂木(ミーダーです)
台木(ホームベル)・・・にみなした枝です
ナイフ

台木を水平に剪定バサミで切ります
切る位置ですが、出来るだけ地際で切ると成長した後の台木からのシュートの発生を抑えられるらしいです。
私はと言うと、去年までは出来るだけ地際(用土から5cmほど)で接ぐようにしていました。
ただ、鉢に入っている場合、鉢の縁が邪魔になったり、他の台木の枝があって思うようにテープを巻けなかったりしました。
そんな訳で、今年から用土から20〜25cmほどの場所で接ぐようにしました。
とても作業がしやすくなり、素人にはこちらの方法がお勧めです。
ちなみに、台木の葉芽の部分(写真で言うとハサミの上の赤いポッチ)は、あらかじめ手で潰しておくこと。
出来るだけ融合に力を集中させることが重要です。
こんな感じで適当に切ります。
この時、出来るだけ真直ぐ伸びた枝のところで切るようにすると、この後の台木への垂直の切れ込みを入れるときに作業が楽になります。
いよいよ台木への垂直な切れ込みを入れます。
私は右利きなので、左手に軍手をしています。
この軍手は怪我をしないためには必須です!
中指と薬指の間で台木を押さえます。
右手はナイフの柄の部分を持ちます。
左手の親指はナイフの刃の頭側を上から押さえます
この時、右手には、ほとんど力を入れず、左手の親指でゆっくり力を加えます。
このぐらいの太さの台木なら、軽く上から押さえるだけで簡単に切れると思います。
木質化した台木の場合は、硬いのでそうとう力を入れないと難しいです。
手を切らないように注意が必要です。
台木の切れ込みを入れる場所ですが、台木の方が太い場合は穂木と同じ太さになるような断面をイメージして、切れ込みを入れます。
私は大雑把なので、片側の形成層だけピッタリ合えばOKだと思っているので、この写真で言うと、真ん中より右より・・・だいたい1/4ぐらいのところから切れ込みを入れました。
横から見たところですが、だいたい1.5cmから2cmほど切れ込みを入れます。
あまり深く入れなくても大丈夫みたいです。
ギザギザな断面にならないように、出来るだけ一発で、スムーズにやることが重要です。
そのためにもナイフは良く切れるものを使いましょう
左の写真→が形成層です。
少し濃い緑のところです

ここまで来たら、次は穂木の調整です。
穂木は台木の形成層の幅と同じになるようにナイフで切ります
この時、エンピツ削りの要領で、削った面が水平になるようにします。
横から見た時に、デコボコにならないように気をつけます。
上の写真の反対側です。
こちらは45度に斜めに切ります。
横から見たところです。
ちょっと、台木の切り込みが足らず、形成層の合わせ面が1cmほどしかないですが、本当はもう少し深く差し込む(1.5cmほど)予定でした。
ここで、
台木と穂木の形成層がしっかり重なり、隙間が無いことが最も大事です。
上から見たところです。
穂木の差込をもう少ししたいところですが、今回は勘弁してください。(笑
そこで写真で見ると、頭の中のイメージでは、両側の形成層を合わせたはずだったのですが、実際には微妙に幅が合わず・・・良くあることです。(笑
そんな訳で、手前側の形成層だけピッタリ合わせて終了です。
この後は、テープをしっかり伸ばしながら巻いて、軽く結んで終了でーす!
ニューメデールの場合、穂木を乾燥させないように、上までグルグル巻いても良いようです。
ニューメデールなら、テープを突き破って葉芽が出てきます。
(私が最初にホームセンターで買った接木テープは、穂木の芽の部分に巻くと、芽がテープを突き破って出てこれませんでした。注意が必要です。)


せっかく作ったこの接木、このまま捨てるのももったいないので、接木挿しにしました。
まったく予定外の接木挿しの完成で〜す。(笑
チャン、チャン。
番外編 切り接ぎ自己流・・・改良バージョンです。
写真は穂木です。
ここでなんですが〜緑に見えているところ、すべてが形成層なんです
出来るだけ平らな場所を探し、形成層が広く出るように薄〜く削ります。
(深く削ると中の白い部分が出てきちゃいます。)
この写真の反対側は、上の切り接ぎと同じ45度で切り返しています
横から見たところです。
こんな感じです。
この方法だと形成層は片方しか合いませんが、確実に形成層同士を密着させることが出来ます。
今年の自作接木でも、この方法を試してみました。

(去年もこの方法で成功しています。
その後の成長はまずまず順調です。)
こんな感じでやっています。
この後、私は接木部を遮光と乾燥防止の目的で、アルミホイールを巻いています。
効果の程は?ですが、去年の結果は巻かないものより、断然良かったです。
ちなみにアルミですが、植物にとっては有害らしいので、酸性雨などの影響で、用土に流れないように気をつけてください!
接木作業は楽しいですが、成功した時の喜びと、その後の成長具合を観察できるのは、もっと楽しいですよ。
是非、挑戦してみてください!
自作の接木ダロウを時系列で載せて行きます。

3月3日に接木した時の写真です。

4週間後の3月30日の状態です。
左は今年の接木ダロウです。
約4週間で芽が出てきましたが、まだ成功ではありません。
この後、約10cmほど芽が伸びて、一度成長が止まると思います。
その後、2次成長があった時点で、ほぼ成功です。
中にはそのままグングン成長するものもありますので、すべてがそうではないですが・・・。

4月6日の様子です。
見た目は微妙に成長しています

4月6日
赤いポッチが台木から出ていました。
4月6日
微妙に葉が出てきました。
台木から芽が出てきたので、手でもぎ取りました。
これからしばらくは台木からの芽に気をつけます。
続きは、また来週です。

4月11日
あまり変化無いですね〜。

4月16日
ナメクジが這った跡が・・・
少しだけ葉が伸びたようです。
まだまだですね。
16日の写真で、葉をナメクジになめられてしまったようです。
糸がひいて、葉が反り返って元気ないです。
ナメクジめ〜!

4月16日
接木挿しの様子

4月20日
夜の見張りでナメクジ退治(^^)
去年は接木を簡易ハウスに入れて管理していました。
それに比べると屋外なので、やはり成長は遅いですね。
場所がある場合は、ハウスで栽培する方が良さそうです。
うちは簡易ハウスを置くスペースも無くなっちゃいました。(笑

2008年4月27日
接木エチョータ

2008年4月27日
左は成功しそうなエチョータの接木です。
この他にミーダーの接木も上手く行きそうです。(^^)
右は少しだけ成長しているダロウの接木です。
何とか成功して欲しいです。
失敗して枯れたものも何本か出てきました。
頑張れ〜!

2008年5月3日
接木ネルソン

2008年5月4日
今までダロウの接木を載せていたのですが、どうやら失敗のようです。。。3本あるから1本ぐらい成功するだろうと予想していましたが、思ったようには行きませんね〜。
成長の様子を、時系列で載せて行こうと思っていましたが、とても残念です。
これからはエチョータの接木他、成功しそうなものを載せていきます。

2008年5月4日
接木エチョータ

2008年5月6日
接木エチョータ
接木エチョータですが、成功するとその後の成長は挿し木と違いすごい早いです。(^^)
この成長を見れるのが接木の良いところですね。



inserted by FC2 system